特集 上肢の骨壊死疾患治療-最新の知見-
進行期Kienböck病に対する手根骨間靱帯を温存した腱球挿入術
四宮 陸雄
1
,
砂川 融
2
,
徳本 真矢
3
1広島大学大学院医系科学研究科四肢外傷再建学
2広島大学大学院医系科学研究科上肢機能解析制御科学
3松山赤十字病院整形外科
キーワード:
キーンベック病(Kienböck disease)
,
手根骨間靱帯温存(preservation of intercarpal ligament)
,
腱球挿入術(tendon ball insertion)
Keyword:
キーンベック病(Kienböck disease)
,
手根骨間靱帯温存(preservation of intercarpal ligament)
,
腱球挿入術(tendon ball insertion)
pp.893-898
発行日 2023年8月19日
Published Date 2023/8/19
DOI https://doi.org/10.18885/JJS.0000001488
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進行期Kienböck病のなかでも,月状骨が分節化したLichtman分類stageⅢCや関節症性変化を生じたstageⅣでは,一般的に月状骨の再建は適応とならない。このため,月状骨全摘出術,近位手根列切除術や(部分)手関節固定術といったサルベージ手術がしばしば適応とされる。筆者らはこのような進行期Kienböck病に対して手根骨間靱帯と月状骨軟骨を温存しながら,壊死骨を部分切除,腱球を挿入する手術手技を開発した。その手術法と臨床成績について述べる。
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