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経験と考察
母指手根中手関節症に対する靱帯再建と腱挿入による関節形成術とスーチャーボタン併用関節形成術の術後成績
Comparison with ligament reconstruction with tendon interposition arthroplasty and suture button suspensionplasty
有薗 行朋
1
,
守 宏介
1
,
古川 真也
1
,
浜田 良機
2
Y. Arizono
1
,
K. Mori
1
,
S. Furukawa
1
,
Y. Hamada
2
1みつわ台総合病院整形外科
2東京医療学院大学
1Dept. of Orthop. Surg., Mitsuwa-dai General Hospital, Chiba
キーワード:
carpometacarpal joint
,
thumb
,
subluxation
,
OA
Keyword:
carpometacarpal joint
,
thumb
,
subluxation
,
OA
pp.1263-1267
発行日 2023年11月1日
Published Date 2023/11/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_seikei74_1263
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は じ め に
母指手根中手(CM)関節形成術はこれまでさまざまな方法が報告されてきた.われわれは2010年以降,Burton & Pellegrini1)の方法に準じて前斜走靱帯(AOL)と背橈側靱帯(DRL)の再建が可能な靱帯再建と腱挿入による関節形成術(ligament reconstruction with tendon interposition:LRTI)を施行してきた.しかし本法は,術後に母指列短縮が生じやすいこと2),手技が煩雑で術後初期の疼痛が高度であることなどの問題点がある.そこで,2017年以降は大菱形骨部分切除でのスーチャーボタン併用関節形成術(suture button suspensionplasty:SBS)を施行してきた.SBS法は大菱形骨を切除した空間において,血腫が後に瘢痕となるまでの固定としてスーチャーボタン(SB)を使用したsuspensionplastyであり3),最近では鏡視下大菱形骨部分切除での良好な治療成績も報告されている4).
われわれはLRTI法とSBS法の治療成績について比較・検討を行い,それぞれの特徴について考察したうえでSBS法の有用性を検証した.
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