Japanese
English
論述
未治療のKienböck病
Untreated Kienböck's Disease
谷口 泰徳
1
,
玉置 哲也
1
Yasunori Taniguchi
1
1和歌山県立医科大学整形外科
1Department of Orthopaedic Surgery, Wakayama Medical College
キーワード:
Kiemböck's disease
,
キーンベック病
,
treatment
,
治療
,
prognosis
,
予後
Keyword:
Kiemböck's disease
,
キーンベック病
,
treatment
,
治療
,
prognosis
,
予後
pp.753-757
発行日 1999年6月25日
Published Date 1999/6/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408902734
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抄録:今回われわれは,未治療のまま長期間経過したKienböck病について調査検討を行ったので報告する.過去8年間にわれわれが経験した未治療のKienböck病の患者14例を対象とした.これらの症例は,Kienböck病以外の手部の疾患あるいは検診のために撮影されたX線写真により,Kienböck病が偶然に発見されていた.性別は男性3例,女性11例で女性に多く,13症例は手を過度に使用する職業歴を有していた.9例は手関節痛の出現時年齢が不明でKienböck病の発症時年齢が特定されなかった.X線像は全例とも変形性手関節症を伴ったKienböck病であったが,臨床症状は軽微で日常生活動作,職業上問題を認めなかった.Kienböck病では未治療のまま長期間経過しても自然経過が良好で,X線所見と臨床症状も一致しない症例が存在する.そのため,本症における痔痛の発現機序,治療成績の判定,治療手段の選択において十分な検討を要する.
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