特集 循環器疾患におけるディベート
診る 検診で見つかるearly repolarizationは放置してよいのか?
鎌倉 令
1
,
草野 研吾
1国立循環器病研究センター病院 心臓血管内科部門不整脈科
キーワード:
集団検診
,
心室細動
,
電気的除細動
,
植込み型除細動器
,
リスク評価
,
Brugada症候群
,
再分極
Keyword:
Electric Countershock
,
Mass Screening
,
Ventricular Fibrillation
,
Risk Assessment
,
Defibrillators, Implantable
,
Brugada Syndrome
pp.945-950
発行日 2018年10月9日
Published Date 2018/10/9
DOI https://doi.org/10.18885/J03097.2019001837
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<Point>1 12誘導心電図の下側壁誘導の隣接する2誘導以上に0.1mV以上のJ点の上昇を認める場合、早期再分極と診断する。2 器質的心疾患を伴わない心室細動ないしは多形性心室頻拍症例において、12誘導心電図の下壁誘導の2誘導以上または側壁誘導の2誘導以上、ないしはその両者に0.1mV以上の早期再分極を認めた場合に早期再分極症候群と診断される。早期再分極は健常人の5~20%程度に認められる心電図所見であり、この存在のみをもって早期再分極症候群と診断されるわけではない。3 早期再分極は不整脈死のリスクを増加させるが、不整脈死の発生頻度自体が非常に低く、検診で見つかる無症候性、突然死の家族歴なしの早期再分極例は経過観察が望ましい。
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