特集 新規糖尿病薬は心血管イベントの抑制にどうかかわるか
識る 糖尿病と循環器疾患の疫学
清原 裕
1
1久山生活習慣病研究所
キーワード:
Glycated Hemoglobin A
,
コホート研究
,
心臓血管疾患
,
糖尿病
,
糖負荷試験
,
脳梗塞
,
有病率
,
心筋虚血
,
耐糖能障害
,
リスク評価
,
メタボリックシンドローム
,
久山町
Keyword:
Cardiovascular Diseases
,
Diabetes Mellitus
,
Glucose Tolerance Test
,
Glycated Hemoglobin A
,
Cohort Studies
,
Prevalence
,
Risk Assessment
,
Myocardial Ischemia
,
Glucose Intolerance
,
Brain Infarction
,
Metabolic Syndrome
pp.814-819
発行日 2017年8月9日
Published Date 2017/8/9
DOI https://doi.org/10.18885/J03097.2017390468
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糖尿病はさまざまな合併症を引き起こすが,なかでも脳卒中を含めた心血管病はQOLおよびADL低下の大きな原因となり,生命予後の悪化をもたらす。糖尿病は世界的規模で増加傾向にあり,なかでも飛躍的な経済発展とともに国民の生活習慣が欧米化している日本では特にその傾向が著しい。わが国では,高齢人口の急速な増加とともに高齢者糖尿病が増えていることも特徴の1つである。このような生活習慣や社会構造の変化は,日本人の糖尿病と心血管病の関係にも影響を与えていると推定される。従って,わが国における糖尿病の現状を把握し,心血管病に与える影響を明らかにすることは,国民の健康を守るうえで最も重要な課題の1つといえる。そこで本稿では,福岡県久山町において長年にわたり継続している生活習慣病の疫学調査(久山町研究)の成績より,一般住民における糖尿病頻度の時代的推移を明らかにし,心血管病との関係を検討する。
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