特集 新規糖尿病薬は心血管イベントの抑制にどうかかわるか
診る 糖尿病患者の冠動脈イメージング
高島 浩明
1
,
天野 哲也
1愛知医科大学 循環器内科
キーワード:
インスリン抵抗性
,
冠状動脈硬化症
,
血糖降下剤
,
脂質低下剤
,
炭水化物代謝異常-先天性
,
糖尿病性血管障害
,
包括医療
,
耐糖能障害
,
インターベンショナル超音波診断
,
リスクマネジメント
,
メタボリックシンドローム
,
光干渉断層撮影
,
急性冠動脈症候群
,
動脈硬化プラーク
Keyword:
Hypolipidemic Agents
,
Carbohydrate Metabolism, Inborn Errors
,
Coronary Artery Disease
,
Comprehensive Health Care
,
Diabetic Angiopathies
,
Hypoglycemic Agents
,
Insulin Resistance
,
Risk Management
,
Ultrasonography, Interventional
,
Glucose Intolerance
,
Metabolic Syndrome
,
Tomography, Optical Coherence
,
Acute Coronary Syndrome
,
Plaque, Atherosclerotic
pp.801-807
発行日 2017年8月9日
Published Date 2017/8/9
DOI https://doi.org/10.18885/J03097.2017390466
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現在世界における糖尿病人口は約4億人に迫る勢いであり,年々増加傾向にある。高齢者糖尿病患者の多くが心血管疾患に罹患しており,糖尿病治療ガイドにおいても糖尿病細小血管合併症の予防とともに,動脈硬化性疾患の発症・進展の阻止を目標とするなど循環器と糖尿病は密接な関係にある。冠動脈イメージング技術の進歩により,血管内超音波(intravascular ultrasound;IVUS)や光干渉断層撮影(optical coherence tomography;OCT)といった血管内イメージングが動脈硬化性プラークの量的・質的診断を可能にし,また急性冠症候群の発症要因である不安定プラークを検出することを可能にした。糖代謝異常患者において,肥満症を基盤としたインスリン抵抗性や食後高血糖といった病態が不安定プラークに関与しているといった報告もあり,糖代謝異常のさまざまな病態における冠動脈プラークの特徴を知ることが一次・二次予防の観点から重要である。本稿では糖代謝異常と冠動脈プラークの関連について現時点で明らかにされていることについて述べていきたい。
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