診る 循環器内科医の役割

循環器内科医とは?循環器は血液･体液循環を司る臓器(心臓,動脈,静脈,リンパ管)とその灌流臓器(脳,心臓,腎臓,四肢など)が関連し,それにかかわる因子(血圧,脂質,糖質など)も数多い。従って,循環器疾患は全身に発生し,その病因,病態もさまざまである。その循環器疾患を診療する内科医が循環器内科医であるが,外科と内科の違いは,その治療法の違いであり,診断には放射線診断に特化した放射線科も関与している(表1)。いずれにしても,診療科にかかわらず疾病の病因,病態の理解は勿論,診断法(病型,重症度,合併症の評価を含む)や治療法(薬物療法,血管内治療法,外科手術法,リハビリテ-ションなど)の基本的な概略は,ともに周知しておく必要がある。しかし,そのなかでも特に循環器内科医に求められる領域としては,病因や病態からの対処であり,非手術的方法･非侵襲的手段によって疾病を予防･改善･寛解させることであろう。