特集 循環器疾患における栄養管理・食事指導を識る
識る 心臓リハビリテーションと栄養指導・食事療法
玉木 大輔
1
1昭和大学藤が丘病院 栄養科
キーワード:
飲酒
,
運動療法
,
エネルギー摂取量
,
減塩食
,
食行動
,
食事療法
,
食品中の脂肪
,
心臓疾患
,
食事記録
,
診療ガイドライン
,
栄養指導
,
心臓リハビリテーション
Keyword:
Cardiac Rehabilitation
,
Alcohol Drinking
,
Energy Intake
,
Diet, Sodium-Restricted
,
Diet Therapy
,
Dietary Fats
,
Exercise Therapy
,
Feeding Behavior
,
Heart Diseases
,
Diet Records
,
Practice Guidelines as Topic
pp.624-629
発行日 2017年6月9日
Published Date 2017/6/9
DOI https://doi.org/10.18885/J03097.2017260966
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心臓リハビリテーションの定義には,単なる運動療法のみならず患者教育・冠危険因子の低減などの項目が含まれている。栄養指導は虚血性心疾患の基礎疾患となる,高血圧症,糖尿病,脂質異常症などの冠危険因子に対する予防・治療として患者の生活習慣を見直す1つのきっかけとなり,また,望ましい食習慣への変容を促していくこととなる。しかしながら生活習慣を変えていくことは非常に困難であるので,繰り返し繰り返し指導を重ねていく必要がある。また食事摂取状況は,患者自身は忘却していることも多く,聞き取りだけでは,その内容を把握することが難しいため,食事記録をつけていただくことも必要である。食事記録は内容,分量などの記載が必要であるが,詳細な記録は患者の負担になり継続が困難になることもあるので,食事療法の種類によって,より軽微なものでもよいと思われる。初回指導は,聞き取りによる食事摂取内容の把握に努め,基礎的な知識を教授していくが,2回目以降の指導に当たっては,食事記録から患者の基礎疾患を留意し,その重点項目を中心に指導に当たることが重要である。以下重点項目について述べる。
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