特集 植込みデバイスによる不整脈・心不全の診断・治療はどう変貌したか-現状と将来の展望-
識る CRT適応となる患者はどのような患者か?
石津 智子
1
,
瀬尾 由広
1筑波大学 医学医療系循環器内科
キーワード:
脚ブロック
,
死亡率
,
心エコー図
,
心電図
,
心臓再同期療法
Keyword:
Bundle-Branch Block
,
Electrocardiography
,
Echocardiography
,
Mortality
,
Cardiac Resynchronization Therapy
pp.152-157
発行日 2017年2月9日
Published Date 2017/2/9
DOI https://doi.org/10.18885/J03097.2017130940
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CRT適応について2016年ヨーロッパ心臓協会のガイドライン1)を表1に示す。 ガイドラインで心臓再同期療法(cardiac resynchronization therapy;CRT) が強く推奨されているとおり,心不全症状を有する洞調律症例で,左脚ブロック (left bundle branch block;LBBB)でQRS幅≧ 150 msecかつ,心不全薬物 治療にかかわらず左室駆出率(left ventricular ejection fraction;LVEF)≦ 35%の場合は,CRTが症状,イベント発症,ならびに死亡率の改善に寄与する ことが期待される。一方,QRS幅が130 msecから150 msec,非左脚ブロッ ク心不全症例のCRTの適応に関しては一定の見解が得られていない。これらの 症例では,個々の症例で心臓同期不全を含めたいろいろな側面から慎重に病態を 評価し,CRT植込みを決定する必要がある。
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