新時代の不整脈診療 突然死をいかにして防ぐか
非薬物療法 治療するうえでのポイント CRT-PとCRT-Dの使い分けを知る
吉田 幸彦
1
1名古屋第二赤十字病院 循環器内科
キーワード:
心エコー図
,
心電図
,
心不全
,
臨床試験
,
多施設共同研究
,
治療成績
,
突然死-心臓
,
心臓再同期療法
Keyword:
Clinical Trials as Topic
,
Electrocardiography
,
Echocardiography
,
Heart Failure
,
Treatment Outcome
,
Multicenter Studies as Topic
,
Death, Sudden, Cardiac
,
Cardiac Resynchronization Therapy
pp.523-528
発行日 2008年9月1日
Published Date 2008/9/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2008289963
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心臓再同期療法(CRT)は、左脚ブロックに代表される心室内伝導障害を有する慢性心不全症例に対する非薬物治療である。心電図のQRS幅を指標にCRTの適応を決定すると、約3割の症例でnon-responderが生じる。心エコーによる適応決定にも限界があるため、心電図と心エコーを総合的に評価して適応を決定すべきである。CRTに対するnon-responderの中には、CRTをすることによって心不全を悪化させる症例も存在するため、適応に迷う症例では別の指標を用いて効果を判定する必要がある。生命予後改善のためにはCRT-Dが必要であるが、CRT-DがQOLを悪化させる可能性もあるので注意が必要である。
©Nankodo Co., Ltd., 2008