特集 関節の再生医療
膝関節病変へのPRP療法 膝OAに対する多血小板血漿関節内注射治療
谷口 悠
1
,
吉岡 友和
,
金森 章浩
,
青戸 克哉
,
菅谷 久
,
山崎 正志
1筑波大学 医学医療系整形外科
キーワード:
遠心分離
,
血小板
,
選択行動
,
関節内注射
,
疼痛測定
,
白血球
,
治療成績
,
変形性膝関節症
,
多血小板血漿
,
視覚アナログ尺度
,
症状評価
Keyword:
Blood Platelets
,
Choice Behavior
,
Centrifugation
,
Injections, Intra-Articular
,
Leukocytes
,
Pain Measurement
,
Treatment Outcome
,
Osteoarthritis, Knee
,
Platelet-Rich Plasma
,
Symptom Assessment
,
Visual Analog Scale
pp.1229-1236
発行日 2017年12月19日
Published Date 2017/12/19
DOI https://doi.org/10.18885/J00282.2018087239
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はじめに
多血小板血漿(platelet rich plasma;PRP)は「全 血を遠心分離して得られる血小板を多量に含有す る血漿分画」と定義される。PRP治療は,この濃 縮血小板におけるα顆粒内のさまざまな成長因子 と,血漿内に含まれる成長因子や接着因子・糖蛋 白が生体内でのバランスを保った状態で複合的に 組織損傷に作用することによるものと考えられて いる。PRPは「採血によって得られる自己由来産 物」として,その応用に当たって簡便性と安全性 を併せもつ1)。1994年にTayapongsakら2)により下 顎骨再建の際に初めて用いられ,近年では整形外 科領域においてもスポーツ傷害からの早期復帰を 目的として臨床応用がなされ,わが国でも広がり をみせている。
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