特集 医工連携による新たな整形外科治療
積層造形技術を用いた股関節インプラントの開発
坂井 孝司
1
,
吉川 秀樹
1大阪大学 大学院医学系研究科器官制御外科学
キーワード:
レーザー
,
寛骨臼
,
機器のデザイン
,
金属
,
骨形成
,
大腿骨
,
X線CT
,
材料試験
,
多孔性
,
人工股関節
,
股関節置換術
,
高温
,
三次元プリント技術
,
疲労強度
Keyword:
Acetabulum
,
Equipment Design
,
Femur
,
Lasers
,
Hot Temperature
,
Hip Prosthesis
,
Metals
,
Materials Testing
,
Osteogenesis
,
Tomography, X-Ray Computed
,
Porosity
,
Arthroplasty, Replacement, Hip
,
Printing, Three-Dimensional
pp.484-491
発行日 2017年5月19日
Published Date 2017/5/19
DOI https://doi.org/10.18885/J00282.2017248441
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
はじめに
金属積層造形技術は三次元構造体を作製する技 術で,整形外科領域や歯科領域における医療機器 材料や,航空宇宙機器材料の製造方法として使用 されている。医療機器作製に使用されている方法 として,主に電子ビーム積層造形法,レーザー積 層造形法がある。チタン合金(Ti-6Al-4V)粉末を 用いて作製した多孔体では,純チタンに劣らない 良好な骨形成能が報告されている。インプラント 作製に当たり,母材と表面加工部を一体として, 切削法では作製不可能であった複雑な任意の形状 の三次元構造体が作製可能で,症例個々の骨形状 に合わせたカスタマイズが可能である。 わが国でも3Dポーラスの一種として股関節寛 骨臼インプラントが近年臨床で使用されている が,股関節大腿骨インプラントをはじめとする下 肢インプラントの臨床応用に当たっては現時点で 承認されておらず,製造の精度と力学的強度が課 題となっている。
Copyright© 2017 MEDICAL VIEW CO., LTD. All rights reserved.