特集 FAI(大腿骨寛骨臼インピンジメント)の最新知見
FAIに関する基礎的研究の最新知見
橋本 慎吾
1
,
鎮西 伸顕
,
林 申也
,
黒田 良佑
1神戸大学 大学院整形外科
キーワード:
Interleukin-8
,
遺伝子発現
,
分子生物学
,
変形性股関節症
,
Interleukin-1 Beta
,
大腿寛骨臼インピンジメント
Keyword:
Molecular Biology
,
Osteoarthritis, Hip
,
Gene Expression
,
Interleukin-8
,
Interleukin-1beta
,
Femoracetabular Impingement
pp.124-130
発行日 2017年2月19日
Published Date 2017/2/19
DOI https://doi.org/10.18885/J00282.2017116348
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はじめに
大腿骨寛骨臼インピンジメント(femoroacetabularimpingement;FAI)は,若年から青壮年期における股関節障害の主要な原因の1つとして提唱されて以来,欧米を中心にその概念や治療方針について多くの臨床研究が報告されている。FAIは大腿骨頭頚部移行部のオフセット不良から寛骨臼縁と大腿骨の衝突を生じるcam typeと寛骨臼の過剰被覆や後捻から衝突を生じるpincer type,さらに両者が合併したmixed typeに大別される。それぞれで損傷形態に違いはあるものの関節唇や関節軟骨損傷をきたしており,さらにさまざまな臨床報告からFAIと変形性股関節症(osteoarthritis of the hip;股OA)との関連性が示唆されている。
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