連載 心臓の解剖【知っておきたい知識 -疾患の病態生理から治療へつなげる解剖学-】
第28回
刺激伝導系に対する血管支配
井川 修
1
1日本医科大学付属病院/セントマーガレット病院 循環器内科
pp.108-117
発行日 2024年1月9日
Published Date 2024/1/9
DOI https://doi.org/10.18885/HV.0000001466
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
●刺激伝導系の組織は2方向からの冠動脈血流により栄養されているが,一部,1方向のみの血流で栄養されている。この冠動脈による支配様式には個人差がある。
●刺激伝導系の存在部位と冠動脈の走行を正確に把握することにより,刺激伝導系を栄養する動脈の推測が可能である。
●心室内刺激伝導系の本幹は心内膜面を走行していることより,その組織は冠動脈血流ばかりでなく心室内腔からの血流によっても栄養されていると推測される。
●洞房結節動脈(SAN-A)は大きく分けて5通りの動脈支配が考えられる。
●心室内刺激伝導系は心室中隔(IVS)に起始することより,主に,冠動脈中隔枝により支配されている。
Copyright © 2024, MEDICAL VIEW CO., LTD. All rights reserved.