特集 心不全治療にSGLT2阻害薬を使いこなす
識る8
【Expertise】SGLT2阻害薬のケトン学説とは?
倉林 正彦
1
1群馬大学大学院医学系研究科内科学講座循環器内科学
キーワード:
エネルギー基質
,
エネルギー効率
,
シグナル分子
,
抗酸化作用
,
抗炎症作用
Keyword:
エネルギー基質
,
エネルギー効率
,
シグナル分子
,
抗酸化作用
,
抗炎症作用
pp.1164-1169
発行日 2021年12月9日
Published Date 2021/12/9
DOI https://doi.org/10.18885/HV.0000000778
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2型糖尿病患者を対象にしたSGLT2阻害薬の心血管アウトカム試験で,エンパグリフロジン,カナグリフロジン,ダパグリフロジンは患者背景にかかわらず,一貫して心不全入院および腎臓イベントを顕著に抑制することが明らかにされた。また,ダパグリフロジンとエンパグリフロジンは糖尿病の合併の有無にかかわらず心不全の入院を抑制した。SGLT2阻害薬による血中ケトン体濃度の増加が,このベネフィットのメカニズムの1つであるという学説について解説したい。
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