特集 ACL損傷と動作
ACL損傷とスポーツパフォーマンス—ACL再建術後のスポーツパフォーマンス向上のために
吉田 昌平
1
Shohei Yoshida
1
1京都地域医療学際研究所がくさい病院スポーツリハビリテーション科
キーワード:
膝前十字靱帯再建術
,
スポーツパフォーマンス
,
スクワット
,
アライメントコントロール
,
エネルギー効率
Keyword:
膝前十字靱帯再建術
,
スポーツパフォーマンス
,
スクワット
,
アライメントコントロール
,
エネルギー効率
pp.763-770
発行日 2017年9月15日
Published Date 2017/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1551200970
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はじめに
膝前十字靱帯(anterior cruciate ligament:ACL)再建術を希望するアスリートだけでなくスポーツ愛好家も,以前と同様のレベルでスポーツ活動を行いたい,もっとうまくなりたいと望んでいることだろう.スポーツパフォーマンスの向上を伴ったスポーツ復帰は,再受傷を十分に考慮することが非常に重要と考える.
筆者は,スポーツパフォーマンスの向上を目的とした理学療法の戦略を大きく2つの要素から考えている.1つは,体力要素の詳細な評価とトレーニングにより弱点を強化することである.もう1つは,徹底したアライメントコントロールである.アライメントコントロールには動作イメージと,その動作を行うための関節可動域を有していること,さらに関節をコントロールするための最低限の筋力が必要になる.言い換えればいかに筋力で関節をコントロールし,目的に合った動作を行うかが非常に重要となる.本稿では,エネルギー効率から考えた姿勢への不適切な適応を単関節の動きから考え,筋活動を高めたスクワット動作について提示し,その問題点に対するアプローチについて述べる.
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