特集 必見! 画像診断医のための各種ガイドラインの読み解き方
小児領域−てんかん重積・けいれん重積,熱性けいれんと小児急性脳症の診療ガイドライン:画像診断医が知っておくべき知識−
安藤 久美子
1
,
石藏 礼一
1
1神戸市立医療センター中央市民病院 放射線診断科
キーワード:
熱性けいれん(febrile seizures)
,
けいれん重積(status seizures)
,
てんかん重積状態(status epilepticus;SE)
,
急性脳症(acute encephalopathy)
Keyword:
熱性けいれん(febrile seizures)
,
けいれん重積(status seizures)
,
てんかん重積状態(status epilepticus;SE)
,
急性脳症(acute encephalopathy)
pp.136-147
発行日 2024年10月30日
Published Date 2024/10/30
DOI https://doi.org/10.18885/CI.0000001854
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けいれんは筋肉が意思と無関係に収縮硬直する状態である。てんかんは脳神経細胞の機能的器質的異常によるもので,けいれん以外の症状もみられる。てんかん重積状態(SE)は,発作が一定の長さ以上続くか,短い発作でも反復して意識が回復しないものを指す。いずれの状態でも脳の器質的病変が疑われる場合や原因不明の場合,緊急画像検査が推奨される。熱性けいれんは,生後6歳以下の乳幼児期に有熱時発作で,ルーチンで頭部CT/MRIを行う必要はない。しかし,急性脳症が疑われる場合には頭部MRI検査が推奨され,初回MRIが正常でも発作再発時は再検査が推奨される。小児急性脳症は急性に発症し,24時間以上持続する意識障害(Japan Coma Scale 20以上,Glasgow Coma Scale 11未満)を呈する状態である。臨床症状の評価,脳波検査,血液検査や尿検査とともに頭部画像特にMRIが推奨される。
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