特集 臨床MRIを基礎から知る−さまざまな角度からMRIの魅力に迫る−
[腹部領域]
腎・尿路,副腎
髙橋 哲
1
1愛仁会高槻病院イメージングリサーチセンター
キーワード:
脂肪抑制(fat saturation)
,
ケミカルシフト画像(chemical shift imaging)
,
偽被膜(pseudocapsule)
Keyword:
脂肪抑制(fat saturation)
,
ケミカルシフト画像(chemical shift imaging)
,
偽被膜(pseudocapsule)
pp.129-132
発行日 2023年4月30日
Published Date 2023/4/30
DOI https://doi.org/10.18885/CI.0000001270
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▶ この領域は造影CTが第一選択で,MRIはCTのできないことを行う。
▶ 脂肪・脂質の検出がポイントとなる病変が多いが,肉眼的脂肪,微小な脂肪と軟部組織の混在,細胞内脂質のいずれかを正しく理解し,脂肪抑制法の使い分けと解釈が重要である。T1強調像としてin–phase像,opposed–phase像,水画像,脂肪画像を薄い連続スライスで同時に得られる3D–Dixon法が多用されるが,計算画像であることには留意する必要がある。
▶ T2強調像では,呼吸停止下で撮像できるシングルショットTSE(HASTE法)が多用されるが,高空間分解能が必要な場合は呼吸同期TSE法が有用である。
▶ CT urography(CTU)が適応できない場合,MR hydrographyとしてMR urography(MRU)がある。厚いスライスによるシングルスライス法,薄いスライスによるマルチスライス法いずれもCTの空間分解能にはるかに及ばず,周囲構造も評価できるHASTE法のT2強調像のほうが情報は多い。
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