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【要 旨】
目 的:過伸展膝を有する患者に対する膝前十字靱帯(ACL)再建術の臨床成績をハムストリング腱(HT)と骨付き大腿四頭筋腱(QTB)を使用した移植腱間で比較・検討することである.
対象および方法:2010年10月~2020年10月にACL再建術を施行し,2年以上の経過観察が可能であった症例のうち,術前単純X線膝伸展位側面像における健側膝の過伸展角度8°以上のものを対象とした.検討項目は,前方動揺性健患差,pivot shift test,Lysholmスコア,MRIにおける移植腱信号変化(Howell分類)とし,両移植腱群間で比較・検討した.
結 果:HT群42例,QTB群21例が対象となり,平均年齢は21.5歳,Tegner Activity Scaleの中央値は6であった.術後前方動揺性健患差の中央値はHT群1.75mm,QTB群1.0mm,pivot shift testはHT群でgrade 0 52.4%,grade 1 38.1%,grade 2 9.5%であり,QTB群でgrade 0 85.7%,grade 1 14.3%と有意にQTB群で安定性に優れていた(p=0.01,0.03).Lysholmスコアは両群間に有意差はなかった.MRIでの移植腱信号変化はHT群でHowell分類grade 1 52%,grade 2 36%,grade 3 12%であったのに対し,QTB群でgrade 1 85.7%,grade 2 9.5%,grade 3 4.8%であり,QTB群で有意に移植腱の成熟を認めた(p=0.03).
結 論:過伸展膝例に対するACL再建術では,移植腱としてQTBを用いたほうがHTを用いた場合よりも術後安定性,MRIでの靱帯成熟において良好な成績であった.

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