Japanese
English
論述
同種腱による膝関節前十字靱帯再建術—術後3年以上経過例
Reconstruction of the Anterior Cruciate Ligament of the Knee by Allogeneic Tendon
堀部 秀二
1
,
史野 根生
1
,
中村 博行
1
,
永野 重郎
1
,
広瀬 一史
1
,
小野 啓郎
1
Shuji Horibe
1
1大阪大学医学部整形外科学教室
1Department of Orthopedic Surgery, Osaka University, Medical School
キーワード:
前十字靱帯
,
anterior cruciate ligament
,
膝関節
,
knee joint
,
再建術
,
reconstruction
,
同種腱
,
allogeneic tendon
Keyword:
前十字靱帯
,
anterior cruciate ligament
,
膝関節
,
knee joint
,
再建術
,
reconstruction
,
同種腱
,
allogeneic tendon
pp.1243-1248
発行日 1987年11月25日
Published Date 1987/11/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408907720
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抄録:同種腱による前十字靱帯再建術後膝の経年的推移を中心に調査し,再建靱帯が長期にわたり機能をはたし得ているかどうかを検討した.対象症例は,-80℃に凍結保存した同種腱により前十字靱帯再建を行い,3年以上追跡し得た37例37膝である.これらの症例に対して,18ヵ月時,36ヵ月時の成績を,自覚的,他覚的(膝関節不安定性測定機による測定,不安定性テスト等),機能的(患者による自覚的評価)に比較検討した.また,術後関節鏡を施行した症例につき,鏡視所見を検討した.術後拒絶反応を思わせる所見はなかった.経過中,自覚的に不安定性の増強した症例はなく,膝関節不安定性測定機の結果でも,不安定性の増強した症例はなかった.関節鏡視所見では,いずれの時期においても再建靱帯は良好な血行と適度の緊張を有していた.同種腱により再建した前十字靱帯は,長期にわたり,viabieな靱帯として機能していると考えられた.
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