Japanese
English
論述
自家膝蓋腱および大腿四頭筋腱を用いた膝前十字靱帯再建術―手術手技を中心に
Newly Modified Procedure of Anterior Cruciate Ligament Reconstruction Using The Autogenous Patellar and Quadriceps Tendon
安田 和則
1,3
,
青木 喜満
1
,
平岡 正毅
1
,
大野 和則
1
,
大越 康充
1
,
冨山 有一
2
,
金田 清志
1
Kazunori Yasuda
1,3
1北海道大学医学部整形外科学教室
2北海道整形外科記念病院
3北海道大学医学部附属病院登別分院整形外科
1Department of Orthopaedic Surgery, Hokkaido University School of Medicine
キーワード:
前十字靱帯
,
anterior cruciate ligament
,
再建術
,
reconstruction
,
自家腱移植
,
autogenous tendon graft
,
膝蓋腱
,
patellar tendon
Keyword:
前十字靱帯
,
anterior cruciate ligament
,
再建術
,
reconstruction
,
自家腱移植
,
autogenous tendon graft
,
膝蓋腱
,
patellar tendon
pp.239-247
発行日 1990年3月25日
Published Date 1990/3/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408900040
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
抄録:著者らが1982年以来行ってきた,自家膝蓋腱および大腿四頭筋腱を用いた膝前十字靱帯再建術式の詳細を報告する.手術は前外側皮切で行う.大腿四頭筋腱および膝蓋腱より,膝蓋腱中1/3幅で長さ約15cmの,脛骨粗面で脛骨に付着した長方形の移植腱を採取する.大腿四頭筋腱部を前額面で2枚のflapに切離して1枚を反転し,膝蓋骨部を補強しつつ筒状に形成する.関節内へは経膝蓋腱進入法で進入し,脛骨側骨孔を作製する.次いで腸脛靱帯に縦切を加え,示指で後方関節包を介して大腿骨側のisometric pointを触知する手技を用い大腿骨側の骨孔をあける.移植腱を両骨孔に通し,isometryを確認した後に十分な張力を与えspiked stapleで大腿骨外側へ固定する.術前より採形しておいた北大式膝装具を装着し手術を終了する.臨床的および関節鏡学的経過観察において,良好な3~7年成績が得られている.本再建術式は応用可能な多くの長所を有している.
Copyright © 1990, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.