連載 整形外科医療・機器開発秘話
CLAPの開発秘話
圓尾 明弘
1
1はりま姫路総合医療センター整形外科
キーワード:
CLAP
,
biofilm
,
bone and soft tissue infection
Keyword:
CLAP
,
biofilm
,
bone and soft tissue infection
pp.709-714
発行日 2025年6月1日
Published Date 2025/6/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_seikei76_709
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は じ め に
CLAP(continuous local antibiotics perfusion)は,整形外科領域における骨軟部感染症に対する新たなdrug deliveryとして注目を集めている手技である.これまでの常識を覆す治療効果が得られており,骨軟部感染症におけるgame changerになっていくのではないかと期待しているが,その治療機器の開発の歴史は苦難に満ちたものであった.ただし,歴史を紐解けば1960年代から神戸大学で「骨髄点滴」として研究が始められ,それが形をかえてintra medullary antibiotics perfusion(iMAP)として発展してきた経緯があり,先人の礎が花開いたものと考える.ここではその軌跡を紹介する(図1).

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