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超音波自動長さ測定システムを用いた急性足関節外側靱帯損傷における距骨腓骨間の前方不安定性評価
Reliability and validity of ultrasonographic automated length measurement system for assessing talofibular anterior instability in acute lateral ankle sprain
河端 将司
1
M. Kawabata
1
1北里大学医療衛生学部リハビリテーション学科理学療法学専攻
1Dept. of Rehabilitation, Kitasato University, School of Allied Health Sciences, Sagamihara
キーワード:
lateral ankle sprain
,
chronic ankle instability
,
stress ultrasonography
Keyword:
lateral ankle sprain
,
chronic ankle instability
,
stress ultrasonography
pp.1385-1389
発行日 2024年12月1日
Published Date 2024/12/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_seikei75_1385
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【要 旨】
目 的:足関節外側靱帯損傷(LAS)後の関節不安定性は治療戦略を決定するうえで重要であるが,その機械的不安定性の基準は明確ではない.本研究では,リアルタイムで距骨腓骨間の距離を計測する超音波自動長さ測定システム(ALMS)の信頼性と妥当性を検証した.
対象および方法・結果:ファントムを用いた実験では,ALMSがプローブの移動に伴う2点間距離を0.4mm未満の誤差で計測できることを確認した.また,急性LAS患者21例(42足)を対象に逆前方引き出しテストを行い,ALMSと手動測定法の結果を比較したところ,ALMSは手動測定法と同等の一貫性[級内相関係数(ICC)=0.53~0.71,p<0.001]を示し,非損傷足と損傷足の距骨腓骨間距離の変化量は1.41mmであった(p<0.001).さらに,ALMSは手動測定に比べて1例あたりの計測時間を1/13に短縮した(p<0.001).
結 論:ALMSは臨床において超音波計測の人為的誤差を排除し,簡便に計測できる可能性が示唆された.
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