女子バスケットボール選手における慢性足関節不安定症と動的姿勢制御の関連

Relationship between chronic ankle instability and dynamic postural control in female basketball players

は じ め に

　足関節捻挫はスポーツ外傷のなかでも発生頻度が高い外傷である．中でも，バスケットボールは足関節捻挫の発症率が高く，再発率も高いと報告されている^1～3）．また，足関節捻挫発症の危険因子として動的姿勢制御の低下が近年報告されており，動的姿勢制御の評価には，star excursion balance test（SEBT）が有効といわれている^4,5）．しかし，初回受傷ではなく，頻回に捻挫を繰り返す慢性足関節不安定症（chronic ankle instability：CAI）と動的姿勢制御との関連についての報告は少ない．本研究では，女子バスケットボール選手において，足関節捻挫を繰り返すCAIと動的姿勢制御との関連についてSEBTを用いて評価を行った．