特集 遠位脛腓靱帯損傷の病態と治療
関節鏡による遠位脛腓靱帯損傷に対する不安定性の評価
伊東 勝也
1
1医真会八尾総合病院整形外科
キーワード:
鏡視下評価(arthroscopic evaluation)
,
脛腓間結合損傷(syndesmosis injury)
,
遠位脛腓靱帯(distal tibiofibular ligament)
,
不安定性(instability)
Keyword:
鏡視下評価(arthroscopic evaluation)
,
脛腓間結合損傷(syndesmosis injury)
,
遠位脛腓靱帯(distal tibiofibular ligament)
,
不安定性(instability)
pp.42-48
発行日 2025年1月19日
Published Date 2025/1/19
DOI https://doi.org/10.18885/JJS.0000002027
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鏡視下評価は,果部骨折や靱帯損傷の手術時に行う安全で簡便な術中評価法である。遠位脛腓間結合は前下脛腓靱帯(AITFL),骨間脛腓靱帯(IOTFL),後下脛腓靱帯(PITFL),骨間膜(IM)遠位部の4つで構成されているが,それらの解剖学的特徴,付着位置,走行を熟知する必要がある。次いで,腓骨骨折の有無により不安定性の出現する病態が異なることを理解する必要がある。骨傷がない純粋な靱帯損傷の場合は,靱帯修復の前後で不安定性を評価すればよい。これに対し腓骨骨折がある場合は,腓骨の整復後に不安定性が改善する場合としない場合があるので,腓骨の整復前後と靱帯の修復後の計3回評価する必要がある。
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