Japanese
English
問題点の検討
大腿骨近位部骨折早期手術への課題
Challenges for early surgery of hip fractures in our hospital
古関 匠
1
,
伊藤 淳哉
1
,
倉光 祐二郎
1
,
宗像 裕太郎
1
,
岡崎 賢
1
T. Koseki
1
,
J. Ito
1
,
Y. Kuramitsu
1
,
Y. Munakata
1
,
K. Okazaki
1
1東京女子医科大学整形外科
1Dept. of Orthop. Surg., Tokyo Women’s Medical University, Tokyo
キーワード:
hip fracture
,
early surgery
,
surgical delay
,
surgical timing
Keyword:
hip fracture
,
early surgery
,
surgical delay
,
surgical timing
pp.981-983
発行日 2023年8月1日
Published Date 2023/8/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_seikei74_981
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は じ め に
2022(令和4)年度の診療報酬改定によって,75歳以上の大腿骨近位部骨折に対する48時間以内の早期手術に対して,緊急手術に対する加算が算定された1).いくつかの算定要件があるため,国内すべての施設で算定可能というわけではないが,整形外科医にとって早期手術に対する機運が高まったことは確かである.
一方で,施設ごとに早期手術が実際どれほど実施可能か,障壁は何かという点は異なる.数多くの病院が存在する大都市の病院と地方都市の救急病院とでは,骨折受傷から48時間というタイムリミットの意味合いは異なるかもしれない.限られた医療資源を最大限有効活用し,よりよい医療を提供するという観点から,各地域・各施設における課題を抽出し,今後の診療報酬改定の参考となるデータを文献として蓄積することは重要と考えられる.
本研究の目的は,東京都内の大学病院である当院における大腿骨近位部骨折の早期手術の現況を調査し,手術遅延例の原因を明らかにすることである.
© Nankodo Co., Ltd., 2023