Japanese
English
論説
大腿骨近位部骨折患者の隠れた出血量
Hidden blood loss after early hip fracture
植木 正明
1
,
深澤 高広
2
,
伊藤 達也
2
,
折戸 彬
2
,
伊藤 淳
2
,
大内 聖士
2
,
佐藤 啓三
2
M. Ueki
1
,
T. Fukazawa
2
,
T. Ito
2
,
A. Orito
2
,
J. Ito
2
,
K. Ouchi
2
,
K. Sato
2
1西脇市立西脇病院麻酔科
2西脇市立西脇病院整形外科
1Dept. of Anesthesiology, Nishiwaki Municipal Hospital, Nishiwaki
キーワード:
hip fracture
,
early surgery
,
hidden blood loss
Keyword:
hip fracture
,
early surgery
,
hidden blood loss
pp.101-103
発行日 2022年2月1日
Published Date 2022/2/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_seikei73_101
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は じ め に
大腿骨近位部骨折患者は術中に計測された出血量が少ないにもかかわらず,術後のヘモグロビン(Hb)が入院時のHbと比較して,予想以上に低下していることがある.この大部分は受傷から手術までの骨折部からの出血1)によるものである.この隠れた出血量を適切に評価・対応しないと,手術中・術後の低血圧の原因となり,低血圧は心臓・腎臓などの各臓器障害および死亡率の増加2)へと進展する可能性がある.
本研究では,大腿骨近位部骨折患者の骨折部位別に隠れた出血量を検討したので報告する.
© Nankodo Co., Ltd., 2022