書評
『リウマチ病学テキスト(改訂第3版)』
高木 理彰
1
1山形大学整形外科教授
pp.84-84
発行日 2023年1月1日
Published Date 2023/1/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_seikei74_84
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- 文献概要
勉強すればするほど,奥の深さを感じる.どの分野もそうなのであろうが,特にリウマチ病学やリウマチ診療は,そのような学問・臨床分野の一つと思う.代表疾患である関節リウマチをみても,いまだ不明な点は数多いが,その病因・病態に関するさまざまな新しい知見が日々積み重ねられ,新規の治療法につながっている.生物学的製剤やJanus kinase(JAK)阻害薬をはじめとした画期的な治療薬が次々と登場し,それに後押しされるように診療ガイドラインや治療ガイドのアップデートも続く.ほかのリウマチ性疾患のなかにも,生物学的製剤やJAK阻害薬など新たな治療薬の導入がすすんでいる.今日のリウマチ病学を俯瞰すると,さまざまな知識,経験が複合的,多角的に求められる現実がそこにあるように感じる.本書は日本リウマチ学会リウマチ専門医の資格取得のための基本テキストとの位置づけで刊行され,今回は改訂第3版にあたる.公益財団法人日本リウマチ財団教育研修委員会と一般社団法人日本リウマチ学会生涯教育委員会が合同で企画・編集し,それぞれの分野で活躍する新進気鋭の先生が執筆を担当している.時宜にかなった珠玉の一冊である.
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