書評
『リウマチ・膠原病診療ゴールデンハンドブック(改訂第2版)』
高木 理彰
1
1山形大学整形外科教授
pp.1286-1286
発行日 2023年11月1日
Published Date 2023/11/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_seikei74_1286
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- 文献概要
本書は,リウマチ性疾患の診療,研究,教育で日本のみならず世界のトップを走る慶應義塾大学リウマチ・膠原病内科のスタッフの英知がぎっしり詰まったコンパクトな一冊である.手に取って表紙をめくって読み進めると,「基本的アプローチ」の章では,関節所見の取り方,リウマチ性疾患の皮膚所見のポイントが示され,次いで,関節痛・関節腫脹,不明熱,筋痛,筋力低下,乾燥症状,皮膚硬化・手指腫脹,検査異常が順にまとめられている.さらに読み進めると,「リウマチ・膠原病領域の主要検査」の章では血液検査,関節液検査,画像診断では単純X線,MRI,エコーが要領よくまとめられている.「主要な治療法・治療薬」の章では,免疫抑制療法の注意点が冒頭で述べられ,非ステロイド性抗炎症薬,ステロイド薬,免疫調節薬,免疫抑制薬,生物学的製剤・分子標的治療薬の使い方が,最新の知見とともに目に飛び込んでくる.免疫グロブリン大量静注療法,血漿交換療法の基本もおさえてある.非薬物療法ではリハビリテーション,生活指導・在宅ケアにも対応していて漏れがない.
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