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特集 変形性関節症の診断と治療――保存的治療から再生医療まで
Ⅷ章.足関節・足部の変形性関節症
3.変形性足関節症に対する低位脛骨骨切り術
Low tibial osteotomy for ankle arthritis
原口 直樹
1
N. Haraguchi
1
1聖マリアンナ医科大学横浜市西部病院整形外科
1Dept. of Orthop. Surg., St. Marianna University Yokohama Seibu Hospital, Yokohama
キーワード:
ankle arthritis
,
low tibial osteotomy
Keyword:
ankle arthritis
,
low tibial osteotomy
pp.712-715
発行日 2023年5月25日
Published Date 2023/5/25
DOI https://doi.org/10.15106/j_seikei74_712
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は じ め に
変形性足関節症に対してTakakuraらが開発した低位脛骨骨切り術1,2)は,その適応を遵守すればきわめて信頼のおける手術方法である.変形性股関節症や変形性膝関節症と比較して,変形性足関節症は発症年齢が低く,患者の活動レベルは高い.さらには人工足関節手術の長期成績が,人工股関節や人工膝関節手術と比較して十分良好でないことを考えれば,変形性足関節症の治療において低位脛骨骨切り術は必須の術式といえる.この手術の目的は,踵骨の接地点を外側に移動させることによって足関節における荷重軸を外側に移動させることであり,これにより足関節に外反モーメントが生じて関節裂隙が開大する.
また,低位脛骨骨切り術は外反型に対しても有効であり,この場合は脛骨外側を開大させる内反骨切りとする.
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