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特集 変形性関節症の診断と治療――保存的治療から再生医療まで
Ⅶ章.変形性膝関節症
4.変形性膝関節症に対する多血小板血漿(PRP)療法
Platelet-rich plasma therapy for knee osteoarthritis
齋田 良知
1
Y. Saita
1
1順天堂大学スポーツ医学・再生医療講座
1Dept. of Sports and Regenerative Medicine, Juntendo University, Tokyo
キーワード:
platelet-rich plasma
,
OA
Keyword:
platelet-rich plasma
,
OA
pp.669-674
発行日 2023年5月25日
Published Date 2023/5/25
DOI https://doi.org/10.15106/j_seikei74_669
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は じ め に
変形性膝関節症(膝OA)に対する保存的治療は運動療法や減量など患者アドヒアランスが必要とされる治療と,消炎鎮痛薬やヒアルロン酸製剤の投与などの薬物療法が標準的治療であったが,第三の治療として生体由来の細胞や生理活性物質を用いたバイオセラピーが注目されてきている.多血小板血漿(platelet-rich plasma:PRP)療法は,自己末梢血を遠心分離して得られる血小板を多く含む血漿分画を用いるバイオセラピーの一つであり,膝OAに対する症状改善効果と疾患修飾効果を併せ持つ可能性のある治療として期待されている.本稿では膝OAに対するPRP療法に関する筆者の臨床経験のほか,これまでに行ってきた基礎研究と臨床研究に文献的考察を加え解説する.
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