書評
『手救急――手外科専門医が教える現場での初療』
酒井 昭典
1
1産業医科大学整形外科教授
pp.1418-1418
発行日 2023年12月1日
Published Date 2023/12/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_seikei74_1418
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- 文献概要
本書は,41名に及ぶ手外科専門医が分担執筆し,順天堂大学浦安病院の市原理司先生が編集をして,2023年4月に発行された.序文で述べられているとおり,市原先生の恩師である山内裕雄名誉教授からのメッセージを実践し,『手の診療マニュアル』と『手の治療マニュアル』をアップデートさせ,さらに日本手外科学会の叡智を結集してパワーアップさせた内容で構成された名著である.市原理司先生は山内裕雄名誉教授から薫陶を受け,フランスのStrasbourg大学でLiverneaux教授のもとに留学した経験をもつ,いわばエリート手外科医である.しかし一方で,本書のように地に足のついた実践的な内容の書を編集できるのも彼しかいない.本書は彼の偉大な才能の賜物である.
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