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プロテオーム解析
山内 翔平
1
1弘前大学大学院整形外科
pp.1404-1404
発行日 2023年12月1日
Published Date 2023/12/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_seikei74_1404
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プロテオーム(proteome)とは,ゲノム(genome)から派生した言葉1)であり,特定の細胞・組織・器官でゲノムに制御され,特定の条件下で発現される蛋白質全体を意味する.また,プロテオミクス(proteomics)は「すべて・完全」などを意味する接尾語(-ome)と「学問」を意味する接尾語(-ics)を付け加えた言葉であり,プロテオームを対象とする学問を意味する.プロテオーム解析はポストゲノムシーケンスの研究手法の一つとして蛋白質発現全体を網羅的に解析する手法である.2001年にヒトゲノムの全塩基配列が解析され,その全貌が明らかとなったが,ゲノム発現と蛋白質発現は必ずしも一致しない.蛋白質は遺伝情報をもとに転写・翻訳され,翻訳後修飾・分解などのプロセスを経て最終表現型として機能する.つまり,セントラルドグマの機能的エンドポイントである蛋白質を対象としたプロテオーム解析は,ゲノム解析では把握できない生体の発現型を観察できる手法といえる.
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