書評
『変形性膝関節症診療ガイドライン2023』
岡崎 賢
1
1東京女子医科大学整形外科教授
pp.1430-1430
発行日 2023年12月1日
Published Date 2023/12/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_seikei74_1430
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- 文献概要
日本整形外科学会は2002年以来,現在までに18疾患に対して診療ガイドラインを作成していますが,変形性膝関節症は2010年に初版が公開されました.その後,日々更新されるエビデンスを基に2015年に第2版が公開され,このたび新たにとして本書が上梓されました.広く知られているように,変形性膝関節症は高齢人口比率が高い国においてもっとも罹患率の高い慢性疾患の一つであり,深刻な超高齢社会である本邦においても2,500万人以上が罹患し,800万人以上が疼痛を有していると見込まれているきわめて重要な疾患です.整形外科医のみならず,あらゆる医療関係者にとって治療を求める患者と遭遇する機会がとても多い疾患といえるでしょう.そのような中で,それがどのような疾患なのか,どれほどの患者がどれくらい困る疾患なのか,どのように診断し治療することが望まれるのかについて,専門家でなくてもわかりやすく示してくれる診療ガイドラインの必要性と重要性はいうまでもありません.
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