Japanese
English
特集 日常外科の総点検・Ⅱ
熱傷の初療
Early care of burns
村松 正久
1,2
,
関口 忠男
1
Masahisa MURAMATSU
1,2
1江東病院外科
2順天堂大学外科
pp.621-626
発行日 1972年5月20日
Published Date 1972/5/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407205602
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
はじめに
ひとくちに熱傷の治療といつてもその対象は非常に広い.ショック状態になり救急車で運ばれてくる広範囲熱傷から外来治療ですませられる小範囲の熱傷にいたるまで種々の程度がある.われわれの病院で1969年,1970年の2年間に扱つた熱傷患者数は外来658名,入院287名,計945名であつた.そのうち死亡した熱傷患者は23名であり重症から軽症まで比較的変化に富んだ多くの患者を治療している.
今回編集の目的に沿い従来言われてきた教科書的な熱傷の治療を今一度ふりかえつて反省し,われわれの経験,考え方も述べ,より適切な治療というものへの足がかりが少しでも得られるよう期待し筆をすすめてみたい.初療を中心に,診断,全身療法,局所療法にも簡単にふれてみたい.
Copyright © 1972, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.