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小指屈筋腱皮下断裂に対する橋渡し腱移植術と深指屈筋腱移行術の比較・検討
Comparison of bridge graft and end-to-side transfer for treatment of closed rupture of the flexor tendons in the little finger
黒田 拓馬
1
,
森谷 浩治
2
T. Kuroda
1
,
K. Moriya
2
1昭和大学整形外科
2新潟手の外科研究所
1Dept. of Orthop. Surg., Showa University School of Medicine, Tokyo
キーワード:
closed rupture
,
tendon transfer
,
bridge tendon graft
Keyword:
closed rupture
,
tendon transfer
,
bridge tendon graft
pp.1026-1029
発行日 2023年8月1日
Published Date 2023/8/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_seikei74_1026
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【要 旨】
目 的:小指屈筋腱皮下断裂に対する橋渡し腱移植術と他指深指屈筋(FDP)腱への移行術の治療成績を検討した.
対象および方法:2012~2019年にzone 3~5の小指FDP腱皮下断裂に対して手術的治療を行った症例は36例36指である.このうち,橋渡し腱移植術,他指FDP腱への移行術のいずれかを行い,後療法として早期自動運動療法を行った21例21指を対象とし,両術式の治療成績を比較した.術式は,断裂したFDP腱の近位端の他動伸張幅を参考に選択した.
結 果:11例11指には橋渡し腱移植術が,10例10指には他指FDP腱への移行術が施行されていた.最終診察時の総自動運動域(TAM),%TAM,Strickland評価による治療成績,対健側比の握力は,いずれも両群間に有意差はなかった.
結 論:断裂腱近位端の他動伸張幅からの適切な手術法選択と術式に応じた緊張の決定が安定した治療成績獲得に重要である.
© Nankodo Co., Ltd., 2023