Japanese
English
論説
脛骨顆外反骨切り術におけるX線所見と短期臨床成績の関連性
Relationship between radiological findings and short-term clinical outcome in tibial condylar valgus osteotomy
小関 弘展
1
,
米倉 暁彦
2
,
樋口 隆志
3
,
砂川 伸也
1
,
西山 裕太
4
,
尾﨑 誠
2
H. Koseki
1
,
A. Yonekura
2
,
T. Higuchi
3
,
S. Sunagawa
1
,
Y. Nishiyama
4
,
M. Osaki
2
1長崎大学大学院保健科学分野
2長崎大学大学院整形外科
3大阪人間科学大学保健医療学部理学療法学科
4和仁会和仁会病院リハビリテーション部
1Dept. of Health Sciences, Nagasaki University Graduate School of Biomedical Sciences, Nagasaki
キーワード:
knee
,
OA
,
tibial condylar valgus osteotomy
,
clinical outcome
Keyword:
knee
,
OA
,
tibial condylar valgus osteotomy
,
clinical outcome
pp.1-6
発行日 2023年1月1日
Published Date 2023/1/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_seikei74_1
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は じ め に
高位脛骨骨切り術(high tibial osteotomy:HTO)は,変形性膝関節症(膝OA)に対してアライメント矯正により荷重線を外側に偏位させ,疼痛軽減,関節機能改善を図る手術法として広く普及している1,2).近年,内固定材料の固定性向上と骨補塡材の進歩により,低侵襲化,早期骨癒合,早期リハビリテーションが可能となり,良好な中・長期成績が報告されている3,4).一方,脛骨顆外反骨切り術(tibial condylar valgus osteotomy:TCVO)は,下肢アライメント矯正と同時に膝関節外側関節面の適合性を向上させるため,重度内側型膝OAへの治療効果も期待できる5~7).先行研究ではHTOの臨床成績に影響する画像所見として,前額面での下肢アライメント,大腿骨顆部および脛骨近位部の形態などが指摘されている8~10).しかし,TCVOはいまだごく一部の施設でしか行われておらず,臨床成績と画像所見の関連性を検討した文献はきわめて少ない.
本研究の目的は,TCVO後の短期臨床成績とこれに影響を及ぼす骨解剖学的特徴を抽出することである.
© Nankodo Co., Ltd., 2023