Japanese
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経験と考察
変形性膝関節症の慢性疼痛に対する血漿由来成長因子注射と副腎皮質ステロイド注射の8週間後における治療成績の比較
Comparison of efficacy in 8 weeks between plasma derived growth factor and cortico-steroid injection for chronic pain of osteoarthritis of the knee
戸田 佳孝
1
Y. Toda
1
1戸田整形外科リウマチ科クリニック
1Toda Orthopedic Rheumatology Clinic, Suita
キーワード:
OA
,
knee
,
growth factor
,
intra-articular
,
injection
Keyword:
OA
,
knee
,
growth factor
,
intra-articular
,
injection
pp.227-229
発行日 2026年3月1日
Published Date 2026/3/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_seikei77_227
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は じ め に
変形性膝関節症(膝OA)に対する除痛療法では,ヒアルロン酸(HA)関節内注射が汎用されているが,長期使用には効果減弱の問題があることが指摘されている1).
HA関節内注射を行っても疼痛が慢性化している患者には,一時的に副腎皮質ステロイドを用いた注射で除痛を行い,理学療法によって筋力強化を行うことが有効との報告がある2).Ozturkら3)は,ステロイドとHAを併用した関節内注射を受けた群とHA単独で治療された群を1年後の追跡調査で比較した.その結果,ステロイド併用群はHA単独群に比べて臨床症状が有意に改善し,副作用の発生頻度には両群間で有意差がなかったと報告している.しかし,関節内にステロイドを注入すると,将来的に人工膝関節全置換術が行われた場合,深部感染症の危険性が高まるとの報告がある4).
近年,自己血漿中から炎症を和らげる成長因子を採取し濃縮し,自己の膝関節内に注射する凍結血漿由来濃縮成長因子(plasma derived growth factors freeze dried:PDF-FD)の膝OAに対する効果が報告されている.また,Raeissadatら5)は血漿由来成長因子の関節内注射が膝関節炎患者の痛みを軽減すると報告している.
本研究では,慢性疼痛が持続する膝OA患者に対して最初にPDF-FD関節内注射を行い,その後筋力強化運動とHA関節内注射を併用した場合と,最初に副腎皮質ステロイド関節内注射を行い,同じ併用療法を行った場合で治療成績を比較した.

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