Japanese
English
経験と考察
何が大腿骨近位部骨折患者の入院期間を長期化させているのか
-――101例のロジスティック回帰分析
What makes hospital stay long in hip fracture patients? Logistic regression analysis for 101 patients
井上 三四郎
1
,
菊池 直士
1
,
増田 圭吾
1
,
岩崎 元気
1
,
藤井 勇輝
1
,
中村 良
1
S. Inoue
1
,
N. Kikuchi
1
,
K. Masuda
1
,
G. Iwasaki
1
,
Y. Fujii
1
,
R. Nakamura
1
1宮崎県立宮崎病院整形外科
1Dept. of Orthop. Surg., Miyazaki Prefectural Miyazaki Hospital, Miyazaki
キーワード:
hospital stay
,
hip fracture
,
complication
Keyword:
hospital stay
,
hip fracture
,
complication
pp.1040-1042
発行日 2022年9月1日
Published Date 2022/9/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_seikei73_1040
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は じ め に
未曽有の超高齢社会を迎えたわが国において,大腿骨近位部骨折はもっとも重要な骨折の一つである.病院機能分担がすすんだ現在,患者は急性期機能病院に救急搬送され,すみやかに手術が行われた後に回復期機能病院(いわゆる後方病院)へ転院するシステムが確立されている1,2).当院は宮崎県の中核病院として高度急性期および急性期医療を提供しており,大腿骨近位部骨折患者を積極的に受け入れている.経営的な観点と効率的な病床利用のため,急性期病院における長期入院は敬遠される傾向にあり1),この問題に焦点をあてた報告も散見される3~5).本稿の目的は,当院において手術を行った大腿骨近位部骨折において長期入院となった患者の特徴を同定することである.
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