Japanese
English
経験と考察
大腿骨近位部骨折術後の再手術要因
Risk factor analysis for reoperation after hip fracture surgeries
広岡 拓也
1
,
齊藤 昌愛
1
,
目黒 智子
1
,
添田 沙織
1
,
辻 壮市
1
,
北村 信人
1
T. Hirooka
1
,
M. Saito
1
,
T. Meguro
1
,
S. Soeda
1
,
S. Tsuji
1
,
N. Kitamura
1
1聖路加国際病院整形外科
1Dept. of Orthop. Surg., St. Luke’s International Hospital, Tokyo
キーワード:
hip fracture
,
reoperation
,
complication
,
risk factor
Keyword:
hip fracture
,
reoperation
,
complication
,
risk factor
pp.318-321
発行日 2021年4月1日
Published Date 2021/4/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_seikei72_318
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は じ め に
骨粗鬆症関連骨折である大腿骨近位部骨折は増加の一途をたどっており,機能予後および生命予後の観点から手術的治療が推奨されている1~3).高齢者の大腿骨近位部骨折では,周術期に内科的介入を要することも多く,手術待機期間が長くなると静脈血栓塞栓症を含む合併症や術後死亡リスクが高くなることが報告されている4).そのため早期手術介入のために一般的外傷として扱われ,専門に関係なく手術が行われているのが通常である.しかしながら,骨脆弱性,骨折形態,手術手技などの要因で偽関節や再骨折を生じ,再手術などによりさらに治療に難渋することがある5).
本研究の目的は,当院における大腿骨近位部骨折手術例の臨床成績を調査し,術後再手術を要した症例と再手術を必要としなかった症例を比較し,再手術要因を後ろ向きに検討することである.
© Nankodo Co., Ltd., 2021