Japanese
English
骨・軟部腫瘍のマネジメント(その1) Ⅱ.診 断
3.骨関連事象(SRE)への対応
骨転移を主訴とした初診時原発不明癌
-――プライマリケア医も含めた診断戦略
Skeletal metastases of unknown primary origins at the initial visit:diagnosis strategy including primary care doctors
井上 三四郎
1
,
菊池 直士
1
,
増田 圭吾
1
,
岩崎 元気
1
,
藤井 勇輝
1
,
阿久根 広宣
1
S. Inoue
1
,
N. Kikuchi
1
,
K. Masuda
1
,
G. Iwasaki
1
,
Y. Fujii
1
,
H. Akune
1
1宮崎県立宮崎病院整形外科
1Dept. of Orthop. Surg., Miyazaki Prefectural Miyazaki Hospital, Miyazaki
キーワード:
skeletal metastasis
,
unknown primary origin
,
initial visit
Keyword:
skeletal metastasis
,
unknown primary origin
,
initial visit
pp.134-138
発行日 2021年4月20日
Published Date 2021/4/20
DOI https://doi.org/10.15106/j_besei79_134
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は じ め に
「がんの骨転移巣の症状が原発巣の症状に先行して出現したり,あるいは種々の方法による原発巣の探索にもかかわらず,原発巣が未発見のままに経過することは我々もしばしば経験することである」.この文章が『整形外科と災害外科』(西日本整形・災害外科)に記載されたのは1967年,実に50年以上前のことである1).わが国の整形外科医は,骨・軟部転移を主訴とした初診時原発不明癌の検索に長年携わってきた1~9).
癌患者における治療方針は癌種によって異なり,個々の腫瘍にはそれに呼応した標準治療が存在する.そのため,初診時原発不明癌の患者に対しては,迅速に原発巣を同定することが初期治療目標となる.本稿の目的は,自験例を検討し,原発巣検索手順について考察を加えることである.
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