連載 専門医試験をめざす症例問題トレーニング
リウマチ性疾患,感染症
田中 栄
1
S. Tanaka
1
1東京大学整形外科
1Dept. of Orthop. Surg., Faculty of Medicine, The University of Tokyo, Tokyo
キーワード:
RA
,
DMARD
,
biologics
Keyword:
RA
,
DMARD
,
biologics
pp.75-81
発行日 2021年1月1日
Published Date 2021/1/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_seikei72_75
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症 例.40歳,女.
主 訴:多関節痛.
現病歴:3ヵ月前に第2子を出産後,両手関節,両手指,膝の疼痛が出現した.安静によって多少症状は改善するが,手を使用すると悪化した.関節の疼痛が2ヵ月以上持続しているため精査を希望して受診した.
既往歴:特記すべきことはない.
家族歴:母親が関節リウマチ(RA).
初診時所見:両手関節,右手近位指節間(PIP)関節に圧痛があった.両手関節,両母指中手指節(MP)関節,右中指近位指節間(PIP)関節,右膝関節に腫脹があった(図1).明らかな皮膚症状や消化器症状などはなかった.神経学的所見に異常はなかった.
© Nankodo Co., Ltd., 2021