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特集 整形外科医療安全のすべて
Ⅳ章.放射線被曝と薬剤に対する安全配慮
4.副作用からみた抗リウマチ薬の選択
Selection of disease-modifying antirheumatic drugs(DMARDs)based on adverse events
小嶋 俊久
1
T. Kojima
1
1国立病院機構名古屋医療センター整形外科・リウマチ科
1Dept. of Orthop. Surg., National Hospital Organization Nagoya Medical Center, Nagoya
キーワード:
RA
,
adverse event
,
DMARD
Keyword:
RA
,
adverse event
,
DMARD
pp.641-644
発行日 2024年5月25日
Published Date 2024/5/25
DOI https://doi.org/10.15106/j_seikei75_641
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は じ め に
関節リウマチ(RA)は全身性慢性疾患で,整形外科的にも代表的な関節疾患である.メトトレキサート(MTX)および生物学的製剤の有効性を中心に多くのRA薬物治療のエビデンスが蓄積された.これを元にRA患者の長期の生活の質(QOL)を維持するという目的が設定され,寛解をめざした早期診断,早期治療,治療強化の重要性が提唱されている.そして,欧州リウマチ学会(EUALR),米国リウマチ学会(ACR)そして本邦においても治療のリコメンデーション,ガイドラインが提示され,定期的にアップデートもされ,標準的治療として確立し,かつ成熟してきたといえる.
RAは関節炎が主症状であり,発症時は整形外科をまず受診する頻度が当然ながら高い.薬物療法の基本は整形外科でも知っておくべきであろうと考える.現在のRA治療薬は有効性が高い.本稿では安全性についての基礎知識を整理してみたい.
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