Japanese
English
特集 ロコモティブシンドロームの現況
Ⅵ.疾患とロコモ
3.脊柱アライメントと筋量,筋力
Association of spinal alignment with muscle mass and strength
堀 悠介
1
,
高橋 真治
1
,
大山 翔一朗
1
,
星野 雅俊
1
,
寺井 秀富
1
,
中村 博亮
1
Y. Hori
1
,
S. Takahashi
1
,
S. Ohyama
1
,
M. Hoshino
1
,
H. Terai
1
,
H. Nakamura
1
1大阪市立大学大学院整形外科
1Dept. of Orthop. Surg., Osaka City University, Graduate School of Medicine, Osaka
キーワード:
trunk muscles
,
spinal alignment
,
spinal deformity
Keyword:
trunk muscles
,
spinal alignment
,
spinal deformity
pp.667-670
発行日 2021年5月20日
Published Date 2021/5/20
DOI https://doi.org/10.15106/j_seikei72_667
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は じ め に
超高齢社会において脊椎疾患の病的意義はますます大きい.特に脊柱矢状面アライメントの悪化は腰痛や生活の質(QOL)に大きな影響を及ぼし,高齢者の日常生活を著しく障害する1).手術機器,技術の進歩により脊柱変形に対する矯正固定術が行われるようになってはいるが,高齢者では高い合併症率や高コストが報告されており2),予防的治療を中心とした治療戦略への見直しが必要である.近年ではサルコペニアをはじめ,筋量減少と疾病との関係に注目が集まっている.体幹筋は脊柱の支持に不可欠な要素であり,体幹筋への介入により脊柱変形を予防できる可能性はあるが,脊柱アライメントと体幹筋量や筋力との関係は十分に解明されていない.本稿では脊柱アライメントと,特に体幹部の筋量,筋力との関係について筆者らの研究成果を最新の知見をふまえて考察する.
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