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無作為抽出した地域住民コホートによる高齢者脊柱矢状面アライメントの評価
Sagittal spinal alignment deviation in the general elderly population;a Japanese cohort survey randomly sampled from a basic resident registry
上原 将志
1
M. Uehara
1
1信州大学整形外科
1Dept. of Orthop. Surg., Shinshu University School of Medicine, Matsumoto
キーワード:
resident cohort
,
spinal alignment
,
normative value
Keyword:
resident cohort
,
spinal alignment
,
normative value
pp.1123-1126
発行日 2019年9月1日
Published Date 2019/9/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_seikei70_1123
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【要 旨】
目 的:日本の農業地域住民から,対象者を住民台帳から無作為抽出した地域コホートにおける脊柱矢状面アライメントを調査することである.
対象および方法:住民台帳から対象者を無作為抽出し,検診案内を送付した.合計413例に対して立位全脊椎X線側面像の撮影を実施した.脊柱矢状面パラメータを計測し,年代・性別ごとに解析した.アライメント変化の程度と変化が生じる年代を調べるために,Dunnettテストを用いて,50歳台の値との比較を行った.
結 果:Sagittal vertical axis(SVA)は50歳台に比べ男性では80歳台,女性では70歳台に有意に前方シフトしていた.年齢別の頚胸椎アライメントの変化は,男性においては,60歳台から頚椎の前方シフトが顕著であった.女性においては,腰椎前弯の減少と骨盤後傾が男性に比べ,より若くから発生していた.
結 論:脊柱アライメントの変化は男性においては頚椎の前方シフトがまず起こり,女性では腰仙椎の変化が最初に起こっていた.
© Nankodo Co., Ltd., 2019