Japanese
English
特集 ロコモティブシンドロームの現況
Ⅰ.ロコモアップデート
5.地域包括ケア
Integrated community care system
飯島 勝矢
1,2
K. Iijima
1,2
1東京大学高齢社会総合研究機構
2東京大学未来ビジョン研究センター
1Institute of Gerontology, the University of Tokyo, Tokyo
キーワード:
community-based medicine
,
interprofessional collaboration
,
information and communication technology
,
frailty
Keyword:
community-based medicine
,
interprofessional collaboration
,
information and communication technology
,
frailty
pp.524-530
発行日 2021年5月20日
Published Date 2021/5/20
DOI https://doi.org/10.15106/j_seikei72_524
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は じ め に
わが国は世界のほかのどの国も経験したことのない超高齢社会に向かっており,2005~2030年に後期高齢者人口が倍増し,同時に認知症や独居高齢者も激増していきながら多死時代にも突入する.その多死時代は2039~2040年がピークとも推計されている.また超高齢化の流れに加え,医療の高度化,そして疾病構造も大きく変化し,疾患や障害をもち合わせながら長期に療養する患者が増える時代に突入している.個々の症例の抱える問題も多様化,重層化し,日々の臨床業務のなかで頭を悩ます事例も少なくない.さらに,在院日数の短縮化と在宅医療の高度化に伴い,医療ニーズの高い患者が病院から早期に退院するようになってきている.その現状をふまえ,円滑な療養場所の移行のための多職種,多機関の連携の底上げが各地域単位で改めて求められる.言い換えれば,わが国の医療政策が問い直されており,幅広い視点から医療,介護提供体制を大きく進化させていく時期にきている.
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