海綿骨スコアを用いた骨粗鬆症性椎体骨折好発部位における海綿骨微細構造

Trabecular bone formation in the frequent lesion of osteoporotic vertebral fracture by trabecular bone score system

は じ め に

　近年，超高齢社会において骨粗鬆症は重大な社会問題であるが，骨粗鬆症によって引き起こされる椎体骨折は骨粗鬆症性骨折のなかでもっとも発生頻度が高く，骨折の連鎖を引き起こすなどの問題もあり，適切かつ早期の診断が望まれる．

　海綿骨スコア（trabecular bone score：TBS）は二重エネルギーX線吸収法（DXA）の画像をソフトウェアで濃度変動をテクスチャー解析することで求められ^1），TBSは骨密度（BMD）とは独立した意義をもつことが報告されている^2～5）．本研究では，海綿骨微細構造と骨粗鬆症性椎体骨折における好発部位（Th12，L1）との関係を検討し報告する．