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はじめに
超高齢社会の本邦において骨粗鬆症性椎体骨折(osteoporotic vertebral fracture:OVF)の患者は増加の一途を辿っており4),それに伴い手術患者も増加傾向にある.
従来,OVF手術は再手術率が高く,前方支柱再建なしではmechanical failureの危険性が高いことから,前方支柱再建は必須といわれている3,8).よって,OVFにおいて術式を検討するうえで,良好な成績を得るためには前方支柱再建の概念を忘れてはならない.
一方,2013年本邦に側方経路腰椎椎体間固定(lateral lumbar interbody fusion:LLIF)が導入され,その後X-core 2 systemやanterior column realignment(ACR)などの新たなlateral access surgeryも導入され,われわれは低侵襲で支持面積の大きい前方支柱再建の手段を獲得した.前方支柱再建が重要なOVF手術においてlateral access surgeryは必須のツールといえる.
これらの手技と経皮的椎弓根スクリュー(percutaneous pedicle screw:PPS)の技術を組み合わせることで低侵襲全周性脊柱再建が可能となるが,一方でballoon kyphoplasty(BKP)はいまだ最も低侵襲な前方支柱再建方法である.BKP単独もしくはこれにPPSを併用することで良好な成績を獲得できる症例も存在し,適切な使い分けが重要となる.本稿では,OVFにおける骨折形態別手術戦略をminimally invasive spine stabilization(MISt)を用いて紹介する.
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