整形トピックス
Deep learningを用いた骨肉腫X線検出システムの開発
長谷井 嬢
1
1岡山市民病院整形外科
pp.140-140
発行日 2021年2月1日
Published Date 2021/2/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_seikei72_140
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原発性骨腫瘍は,いわゆる「希少がん」であるが,小児や思春期・若年成人(adolescent and young adult:AYA)世代に多く発症し,その治療について近年診療,支援対策が謳われている分野である.治療開始時における転移の有無は,予後を規定する主因子であり,初診時の見逃しや診断遅延の改善が重要な課題である.しかし,悪性骨腫瘍でもっとも頻度の高い骨肉腫でさえ,年間新規発生は約180例ほど1)であることから,画像診断に対する経験,知識は必然的に不足する傾向にある.近年,人工知能(artificial intelligence:AI)の発展はめざましいが,骨腫瘍に対するAI技術は発展途上である.そこで筆者らは,一般整形外科外来時の見逃しを減少させるために,単純X線像を対象とした読影ツールを作製し,すべての診療現場で一定水準の読影レベルを確保することを目標として開発をしており,その取り組みを紹介する.
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