1ページ講座 障がい者スポーツ
車いすバスケットボール
横瀬 英里子
1
1株式会社あおいけあ
pp.1110
発行日 2017年12月15日
Published Date 2017/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1551201065
- 有料閲覧
- 文献概要
車いすバスケットボールは第二次世界大戦後より退役軍人や対麻痺障害者のリハビリテーションスポーツとして英国や米国で始まり広まったとされており,1960年のローマパラリンピックから夏季パラリンピックの公式種目となっている.東京2020パラリンピックに至るまで60年もの歴史がある競技であり,現在ではCMや映画・ドラマなどメディアにも注目される花形競技となっている.
筆者がこの競技にかかわるようになったのは大学4年生のとき,脊髄損傷患者が多く集まる病院での臨床実習で,患者から競技の存在を聞いたのが始まりである.大学の講義でも多少聞きかじって知っていたはずの障がい者スポーツは,実際に目の当たりにするとまるで次元の異なる世界だった.競技用車椅子と一体化した選手たちの動きは教科書で学んだ障害像とはまったくかみ合わず,車椅子のタイヤの先端部分にまで血管や神経がつながっているのではないかと思うような華麗な動きは,どこまでも筆者をワクワクさせてくれた.
Copyright © 2017, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.